知床の気候
■気候の概要
期間 | ウトロ・羅臼 | 知床峠 | |
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春 | 5月~6月 | 霧が出やすく、寒暖の差が大きい。5~30℃。 | まだ雪・凍結の可能性がある。気温は0~20℃。 |
夏 | 7月~8月 | 風は穏やか。ウトロは晴れて暖かく、羅臼は曇って寒い。 | 南風の日が多く、峠の羅臼側だけが曇ることが多い。 |
秋 | 9月~10月 | 風が強く、寒暖の差が大きい。10~25℃。 | 北風が強く、気温はぐっと下がる。5~15℃。 |
冬 | 11月~4月 | ウトロは北風が強く、荒れるが、羅臼は比較的穏やか。 | 積雪のために道路は通行止となる。 |
■ウトロの平均気温
このグラフだけ見ると、「気温がやや低いな~」くらいしか思わないでしょうけど…。
■実は、気温変化は非常に激しい!
5月~6月の気温変化は半端じゃありません。最高5℃の日もあれば30℃の日もあります。1日の中で15℃の変化も珍しくありません。朝、昼、晩、関係なく、突然暖かくなったり寒くなったりします。
これは、南から風が吹くとフェーン現象によって気温が上がり、北風が吹くと水温約5℃の海から冷蔵庫のような冷たい空気が流れ込んでくるからです。風向きが変わると1時間で10℃以上も気温が変わるので、暖かいからと油断しないで、十分な防寒対策をして下さい!
■知床峠はもっとも過酷な峠!?
知床峠は標高740mなので、それほど高い峠ではありませんし、斜度も7~8%ですので「急坂」というほどではありません。それでも、日本でもっとも過酷な峠の一つです。その理由は、厳しい気象条件です。
11月~4月は冬期通行止めで、GWの開通に向けて除雪をしていますが、予定通り開通することはほとんどありません。それは、5月になっても雪が降るからです。開通前日に大雪が降ったり、開通してからも積雪で通行止めになったり、とても不安定です。6月~9月はさすがに雪が降る可能性はほとんどありませんが、真夏でも10℃以下だったり、風速20mくらいの風が吹いたりして、サイクリング不可能な日があります。もし、羅臼岳、オホーツク海、国後島が見えたら、それはとてもラッキーなことです。
ツーリングで知床に来て知床峠を越える場合は、予備日を1日取り、悪天候時は無理せずに待機しましょう!